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01 眞鍋アントンさんの展覧会のお知らせ (6 Apr 2004)
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manabe anton - sculptures  biography
armin guerino - paintings  http://www.guerino.at/



オーストリア大使館 文化フォーラム   map
Gallery of the Austrian Embassy/Cultural Forum

2004年4月24日-30日
 月曜-土曜 14-18時 日曜閉館
April 24 - 30, 2004
 Mon- Sat 2 - 6 p.m. Sunday closed


  オープニング・パーティー:  4月23日午後7時
 Opening Party: April 23, 7:00 p.m.

  アーティストの在館日:  オープニング当日、4月29日
 Both artists will be present at the opening and on April 29.


オーストリア大使館
東京都港区元麻布1-1-20 〒106-0046
Tel. 03-3451-8281, Fax.03-3451-8283
1-1-20, Moto Azabu, Minato-ku, Tokyo 106-0046





展覧会写真
PHOTO, short stop tokyo


 こけこっこのお友達、眞鍋アントン(Manabe Anton)さんの展覧会のお知らせです。
 眞鍋アントンさんはオーストリア生まれ。1991年に来日し、現在はこけこっこの住む日光の山中近くに工房を自ら建て、木版画や立体造形を制作しながら静かに暮らしています。
 立体造形は、ほとんどが日光の山や川で拾ってきた木の根や倒木などの自然素材から創造されます。その素材は表面こそ朽ち果てたように見えますが、その中には日光の自然が時間をかけて育んできた美のエッセンスが凝縮しています。眞鍋アントンさんはその素材の潜在的な美しさを日本人にはない感性で見事に引き出して創造します。

 こけこっこはこの不思議な魅力を持つ作品が好きです。
 きっと、ヨーロッパアルプスの麓で育った眞鍋アントンさんと、日光の森が好きなこけこっこも、表現する形は異なっても、自然の不思議な力を同じように感じ、共有できるからかもしれません。
Manabe Anton at his atelier, Nikko  眞鍋アントンさんに作品の素材を尋ねれば、きっと日光のどの森のどこに落ちていた何の木、と即座に答えが返ってくることでしょう。それは日光の自然を構成する森や木、そして水や空気の魅力を日本人以上に知っているからに違いありません。
 今回の展覧会はアーミン・グエリーノさんと共に開催します。この展覧会に際し、国立西洋美術館の寺島洋子さんは次のようにコメントしています。

眞鍋アントン、アーミン・グエリーノ
ショート・ストップ・トウキョウ

 眞鍋アントンとアーミン・グエリーノは、スクール・バスの中で出会い、画家となる夢をともに育んできた。1991年から日光に居をかまえ、木版画と流木を使った彫刻を中心に創作活動を展開している眞鍋アントン。彼の彫刻は、不可思議な生き物のような 緊張感あふれる姿をしている。虫や川の流れといった自然の力によって腐食し、削られ、変形した流木が語りかける言葉に耳を傾けるアントンは、そこに見い出した新たな形を、時間をかけてゆっくりと彫り出すのである。
 アーミン・グエリーノは、母国オーストリアを中心に活動しているが、エジプト(1989/90/91/96/97)での滞在経験は、作品に大きな影響を与えている。死や再生を主題とする油彩画やフレスコ画なども多いが、今回出品している”Kopf(頭部)”と題する一連の作品は、紙に卵テンペラで描かれた思考の迷路である。それは、迷いの世界を生きかわり死にかわる輪廻転生の世界観にも通じるものがあるのかもしれない。
 折りに触れて実施されてきた二人の共同プロジェクトは、作品発表の場である以上に、互いの地歩を確認するための作業なのかもしれない。今回が初めてとなる東京展は、本邦初公開となるアーミン・グエリーノの作品とともに、二人の共同プロジェクトの一端が見られるまたとない機会になるであろう。

(寺島洋子 国立西洋美術館主任研究官)


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